【ブラームスの気まぐれ?】「悲劇的序曲」の魅力をロールちゃんが解説します

ブラームスの「悲劇的序曲」は、「大学祝典序曲」の、いわば「兄弟」のような存在の曲です。

1880年、ブレスラウ大学からの名誉博士号授与の申し出を受けてブラームスが作曲したものが、「大学祝典序曲」でした。

この少し前、敬愛するシューマン夫妻の息子で、ブラームスが名付け親となってかわいがっていたフェーリクスが病気で亡くなり、翌年にはブラームスの長年の友人である画家のフォイアーバッハが亡くなったことも知らされます。

当時のブラームスは、すでに高い名声を得ていましたが、その裏側で、大きな悲しみに包まれていたことが伺い知れます。

また、ボンでシューマンの記念碑の除幕式があり、シューマンの妻クララと出席しました。
シューマンがライン川へ投身自殺を計り、精神病院へ収容された後に死を迎えた悲劇を改めて思い起こすとともに、シューマンによって世に羽ばたいた自分の存在を確認し、彼にたいする感謝の念を抱いたことでしょう。

このような心情も影響してか、ブラームスは「大学祝典序曲」の作曲中に「悲劇的序曲」の作曲を始めます。

彼自身によると「ちょっと違う曲も書いてみたくなったんだ」とのことですが、真意の程は分かりません。

こうしてまったく性格の異なる2つの演奏会用序曲がほぼ同時期に書かれることとなり、演奏会でも2曲を同時に取り上げるプログラムが多かったようです。

ブラームスは1880年に「悲劇的序曲」を完成し、これをクララの誕生日にプレゼントしています初めて演奏会のプログラムとして登場するのは翌1881年で、このとき、「大学祝典序曲」が一緒に取り上げられています。

楽器編成は、2管編成に、ピッコロ、ホルン、トロンボーン、チューバを加えています。

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1 曲の構成

曲は、厳格なソナタ形式で、冒頭に力強い2つの和音、次に弦楽器による静かな第1主題、管楽器によって増幅される緊迫感、柔らかい第2主題、再び登場する激しい跳躍による力強い第1主題、そして最終音は全員によるフォルティッシモで終わります。

主題は入念に作られ、密度の高い労作と言われています。一貫して流れる骨太の響きは、メランコリックな「悲しみ」に打ちひしがれるのではなく、人生に立ち向かう意思の強さに満ちているようです。

また、シンバル付き大太鼓を従えて、行進曲風の歯切れよい旋律も聴こえます。途中、弦とファゴット、ホルンにより賛美歌風の曲が挿入されますが、すぐに行進曲に戻り、今度はぐっと近付いてきます。やがて静かになると、穏やかなティンパニにのって、金管楽器によって明るくゆったりとした主題が奏されます。

2 おススメCD

・クルト・ザンデルリンク指揮 ドレスデン・シュターツカペレ(デンオン)

ブラームス悲劇的序曲

ザンデルリンクは旧東ドイツの指揮者ですが、このCDでは、ドレスデン・シュターツカペレの重いぶし銀の響きと合わさり、重厚で深みのある演奏が楽しめます。

特にチェロやコントラバスの低音やティンパニーの迫力には圧倒される思いがします。

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