皇帝ヨーゼフ2世も喝采!モーツァルト「ピアノ協奏曲第18番」を解説します

モーツァルトのピアノ協奏曲第18番は、1784年の9月にウィーンで作曲され
オーストリア出身の盲目のピアニスト、マリア・テレジア・フォン・パラディスのために作られたものです。
恐らく同年にザルツブルクで会ったパラディスのパリへの演奏旅行のために作曲されたものと考えられており、
後にパラディスはこの曲をレパートリーとして多く弾いています。
1785年2月には、モーツァルトは、あるソプラノ歌手の演奏会に客演し、
その際にこのピアノ協奏曲を演奏したという(ピアノ演奏はモーツァルト!)。
この年の2月から4月まで、息子の様子を見にウィーンに来ていた父レオポルトもその演奏会に臨んでおり、
なんと、皇帝ヨーゼフ2世も臨席していました。

ちなみに演奏が終わると、レオポルトは作品の美しさに感涙し、ヨーゼフ2世も「ブラヴォー、モーツァルト!」と叫んだという逸話が伝わっています。

パラディスは楽才に恵まれ、11歳で初舞台を踏むほどピアノに熟達した女性でした。
彼女は1784年に演奏旅行を行っていて、その旅行中に演奏するために、
モーツァルトに新作を依頼したのであろうと考えられます。

このピアノ協奏曲第18番は、感受性に恵まれ、障害を背負いながらも明るさを失わなかったといわれるこの女性にふさわしいと思わせる音楽です。
基調はあくまで明るいのですが、控えめなつつましさと、楽しさの中に見え隠れする一抹の悲しみが
作品をひときわ味わい深いものとしています。

楽器編成は、独奏ピアノのほか、フルート、オーボエ2、ファゴット2、ホルン2、と弦楽合奏からなっています。

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1 曲の構成

・第1楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェ

冒頭に現れる、分散した感じのメロディーは、次の作品である「ピアノ協奏曲第19番」にそっくりです。
しかし、その後の展開は、あくまで慎ましやかな雰囲気に覆われています。全体的に、管楽器の活躍が目立つ曲です。

・第2楽章:アンダンテ・ウン・ポコ・ソステヌート
神秘的な、むしろ哀しみをも感じさせる響きをもった緩徐楽章です。第2楽章の変奏曲の主題は、1年半後に完成されるオペラ「フィガロの結婚」第4幕におけるバルバリーナのアリアと酷似していると指摘する人もいるようです。

・第3楽章 アレグロ・ヴィヴァーチェ
軽やかなピアノの旋律で始まる第1主題から始まります。優美さと楽しさと重さとが次々に表情を変えて現れるという、これも充実した楽章です。

2 おススメCD

ダニエル・バレンボイム(ピアノ・指揮) イギリス室内管弦楽団(東芝EMI)

8モーツァルトピアノ18

第1楽章では楽しさの中に多彩なニュアンスの変化と陰りが散りばめられていて、充実した演奏です。
なかでも白眉は第2楽章で、バレンボイムにピアノは素晴らしいです。
変奏での激しさにも圧倒されます。優雅の極みは第3楽章。
タッチと表現の自由自在さが、正にモーツァルト!という感じです。

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