【若き日の大作】モーツァルトセレナード「ポストホルン」の魅力を解説します♡

モーツァルトのセレナード第9番「ポストホルン」です。
モーツァルトがこの曲を作曲した経緯について、詳しいことは現在もわかっていないそうです。

とりわけ、第5楽章が深刻で悲劇的な調性であるニ短調を用いているため、この曲の作曲経緯について様々な憶測を呼んでいて、例えば、当時モーツァルトが仕えていたザルツブルクのコロレド卿に嫌気がさしたモーツァルトが、当地を差去ろうという意思を曲に託した、という説もあるそうです。

作曲した経緯はともかくとして、この曲は、セレナードという音楽の範疇を超えた名作です。
交響曲もびっくりするくらいのシンフォニックな第1楽章、典雅で優美な第2、3、4楽章、シリアスな表情の第5楽章に、祝典的なメヌエットの第6楽章、そして、一気呵成に突き進むフィナーレ・・・この一曲に、モーツァルトの魅力のすべてが詰まっているといってもいいくらいと、素敵な曲です♩

楽器編成は、クラリネットを除く2管編成。
この編成はウィーン時代の交響曲にもみられるほどの、大規模な編成です。

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1 曲の構成

・第1楽章 アダージョ・マエストーソ-アレグロ・コン・スピーリト

序奏をもつソナタ形式で、壮重な序奏の主題は、展開部の最後にも現れます。
マンハイムへの旅行中に学んだ影響が、クレッシェンドの活用にみることができます。途中に、哀し気な展開部が現れますが、最後は華やかに曲が閉じられます。

・第2楽章 メヌエット(アレグレット)

三部形式のメヌエットです。ティンパニやホルンも活用した、優雅な曲です。トリオ(中間部)では、フルートとファゴットの重奏を聴くことができ、どこかのどかな、田舎の風景を思い起こさせてくれるような曲想です。

・第3楽章 アンダンテ・グラツィオーソ

「コンチェルタンテ」と表記されていて、フルート、オーボエ、ファゴットといった木管楽器がの響きを楽しむことができます。
ハイドンの「時計」交響曲を思わせるような規則正しい弦の伴奏の上に、優美な旋律が流れる、いかにもモーツァルトらしい曲です。

・第4楽章 ロンド アレグロ・マ・ノン・トロッポ

協奏曲風の楽章で、第1フルートと第1オーボエが活躍します。
天使が奏でているようなフルートとユーモアたっぷりのオーボエの響きは、もうなんといったらいいのか、モーツァルトでしか書くことのできない、優雅で魅惑たっぷりの素晴らしい曲です。

・第5楽章アンダンティーノ

ここで、雰囲気な一転し、短調の悲劇的な色彩となります。
第1主題に続いてヴァイオリンが奏する部分は、まるで、モーツァルトのオペラ「ドン・ジョヴァンニの石像の場面を思わせるようです。

あまりにシリアスな楽想のため、セレナードに置かれていることが不思議ですが、違和感を感じさせないところは、さすがモーツァルトです♪

・第6楽章メヌエット

ロールちゃんお気に入りの楽章です。
悲痛な雰囲気をもつ第5楽章が直前に置かれていることにより、第6楽章の魅力が、さらに際立っているように思われます。

ティンパニやホルンも戻ってきて、一気に雰囲気は祝典的なムードになります。
規則的な弦のリズムの上に流れるヴァイオリンの旋律もユニーク。中間部は、珍しいピッコロも登場し、本当に愛らしいこと♡続いて、このセレナードの別名の由来にもなった「ポストホルン」のお出ましです。

・第7楽章フィナーレ(プレスト)

この曲を締めくくるに相応しい楽章で、ソナタ形式による充実したフィナーレです。プレストという速度指示のとおり、快活な曲想が駆け抜けていきます。

途中、クレッシェンドも活用されたり、一瞬、同じ旋律を異なる楽器が少しタイミングをずらして演奏させるなど、とても凝った造りをしています。途中で止まることなく、そのままの勢いで華やかにこの曲を閉じます。

2おススメCD

・ニコラウス・アーノンクール指揮 ドレスデン国立管(テルデック)

ポストホルン

このCDでは、ドレスデン国立管弦楽団の美しい響きを生かしつつ、実に明快で歯切れのいい、それでいて優美さと陰影の深さも伴った演奏を聴くことができます。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました♪
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