病魔との闘い|シューマンの交響曲第3番「ライン」の魅力を解説!

ドイツの作曲家ロベルト・シューマンは、交響曲や合唱曲まで幅広い分野に作品を残しました。

しかし、30歳の頃から精神不安の症状がみられるようになりますが、幻聴や高所恐怖症、からだの震えなどといった症状に悩まされる中、妻クララに支えられ作曲を続けていきます。

今回紹介する交響曲第3番「ライン」は、シューマンが40歳ごろの作品で、彼の交響曲としては最後の作品です。
当時、デュッセルドルフの管弦楽団に招かれたシューマンは、この地のライン川とその流域に生活する人々の様子や現在でも有名なケルンの大聖堂に深い感銘を受け、この交響曲の書こうと思い至ったのです。

堂々とした、生き生きとした生命力を感じさせる曲ですが、交響曲第1番「春」と比べ、色彩的な響きに乏しく重い響きが印象的です。

作曲当時、シューマンの病状は小康状態にあり創作意欲が戻っていた時期にあたりますが発病から長い時間が経過し、完治が困難になっていたことによりシューマンの作風から、かつては見られたような「天才のひらめき」が失われているようにも思えます。

なおこの曲の別名である「ライン」の由来となっているライン川とは、アルプス山脈を水源としヨーロッパ中部とドイツを貫流する大河のことです。
古くから物流のため多くの船舶がこの川を利用し、現在も多数の国を通るため、各国が自由に航行できる「国際河川」とされています。

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1 曲の構成

・第1楽章 生き生きと
いきなり、冒頭から壮重な響きの第1主題が飛び出します。
伴奏する弦楽器のリズムの効果もあり、滔々と流れるライン川の様子が目に浮かんでくるようです。

第2主題は、優美でかつ少し寂しげな旋律。
途中、ホルンの咆哮もあり曲は盛り上がっていきます。
シューマンの指示どおり、モーツァルトやハイドンとは違う壮大でかつ生き生きとした曲想です。
最後は、第1主題が勇壮に奏でられ、この楽章を閉じます。
・第2楽章 スケルツォ きわめて中庸に
第2楽章は、コブレンツからボンあたりのことをイメージしているといわれます。
下流にさしかかり、流れもおだやかになってきた様子がうかがえます。
・第3楽章 早くなく
ボンからケルンあたり、さらに下流域に到達しました。木管による旋律が出た後、弦楽器の旋律がでます。金管楽器は使われず、緩やかに流れ川の様子が目に見えます。

・第4楽章 荘厳に
ケルンの大聖堂をイメージしたといわれ、金管楽器の壮重な響きが特徴的です。

・第5楽章 フィナーレ 生き生きと
生き生きとした第1主題が弦によって現れ、時折、金管楽器が入り曲を盛り上げます。
展開部を経て、コーダでは長大なクレッシェンドを経て、第1主題が再度奏でられ、壮大で勇壮なこの曲は幕を閉じます。

2 おススメCD

・ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮 ドレスデン国立管弦楽団(東芝EMI)

シューマン・交響曲第3番

サヴァリッシュさんは、NHK交響楽団の名誉指揮者を務めた方で、日本でもお馴染みの方も多いかもしれません。
しかし、この方!実は、伝統あるバイエルン国立歌劇場の音楽監督をも長年務めていた、すごい人なのです。
サヴァリッシュさんの演奏は、堂々とした響きと、この曲が持つ生き生きとした生命力と優美さを併せもった、素晴らしい演奏だと思います。

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